私は絶対にいりません。

ちょいといつもの調子でバイトへ行くと同じ売り場の先輩社員に声をかけられた

「なぁ、１３０万あったら何買う？」

なんでそんなことを聞く？もしかして手の中に１３０万があって

「あなたが当店の裏口を通った１００万人目の人間なので進呈」

とかいきなり出てきたらそりゃあ飛び跳ねてソフマップにでも行くんですけど。

違うらしい。では何のことか。

「在庫が１３０万円分あるんだよ」

あれ？別に店の売れ行きが悪いなんてことはないはずですが…。

「嘘だと思うなら横を見ろ」

横を見る。

そこには床から天井まで延びるスイカの箱の列が…。

「あのキチガイマネージャーが売れもしねえのに頼むからだ…」

しかもスイカの横には同じく天まで延びるかの如くメロンの道が…。

「よかったなぁ…メロンで投げっこができるぞぉ…ハハハ…」

ああ、先輩ももうノイローゼ気味です。目の焦点が合ってません。

そこへ私と同じアルバイト君登場、

でも第一声が「何じゃこのスイカの山はぁァァァ！！！」

しかも第二声は「これを俺達に売れと言うんかぁぁぁぁ！！！」

横の社員は「ハハハ…ジューシーフルーツなんか誰が買うんだよぉ…アハハ…」

…誰か止めてやれ