最後に
全体的に非常に惜しいゲームです。
ストーリー部分、世界観、キャラクターなどは非常に光るものを持っています。
それを戦闘部分の単調さとフィールド画面の見にくさで打ち消してしまっています。
しかし、私が言いたいのはこんなことではありません。
このゲーム、どんなゲームだったのか。
私が思うに、これはスタッフがひまでひまで仕方がないのでとりあえず作ってみた、そんな感じです。
これは悪い意味ではなく、「遊び心」を意味します。
わざわざタル、壷の一つ一つに違うメッセージをつける、
パロディキャラの多さ、
アイテムのネーミング、
それらはスタッフの遊び心から生み出されたものだと思っています。
独断で言わせてもらうとFFなんかのゲームにはこうした遊び心が抜けてしまった感じがあります。
エピローグにも書いた文ですが、
何故か家を覗いている人
何をしているのかよくわからない宴を開く村
2回くらい使った気がするアメンボ
城の隅で黄昏ている卑怯者一向
明らかに猫でない猫が徘徊する宿屋
まだいた、ゾンビ亭主
世界が平和になっても町には変な人がいっぱいです。
でもこれこそがこのゲームの世界観である気がします。
なぜあの妖精さんが生きていて、しかも人間の大きさになっていたのかはまったく不明です。
矛盾していると言ってしまえばそれまでなんです。
でも、この際いいじゃありませんか!
ゲームをやってみて考えさせられたことも教えられたことも覚えていませんが、
こんなハッピーエンドで十分すぎるほどいいと思います。
何でなのかは自分でもわかりませんが、このゲームは他の人にもぜひやってもらたいと思いました。
980円で手に入れたソフトから、それ以上の温かみをもらった気がします。
クリアタイム:約28時間(文章を書くのに使った時間を含む)
週間ファミ通によるクロスレビュー点数:27点