10101"WILL"THE STAR SHIP
とりあえず宇宙に放り出されたマルチニが発見されたのは良い事なのですが…
何か裏があるように思えて仕方ありません。
「よし、艦をまわせ!マルチニの救出に向かう!」
(緊急警報、第三倉庫よりエアー漏れ。第三倉庫よりエアー漏れ)
今度は何なのでしょうか?
やはり第三倉庫には何かあるように思えます。
「ドクはまだあそこにいるはずだ!危ない!」
「急ぎましょう!艦長!」
「あのカプセルは…ミルカ!ミルカを頼む!私は奥に行く!」
つかめました。
先ほどのミルカ(間違って突き飛ばした方)は元々カプセルに入っていた偽者だったのです。
入れ替わり、マルチニを突き飛ばしたのでしょう。許せん。
「貴様…何者だ!ドクをどこへやった!」
「あら艦長、貴様とはずいぶんな言い方ね。まぁいいわ。ドクは私が連れて行くわ。さようなら艦長!」
「くそ、センドー、追跡の準備だ!それから、今から本物のミルカを連れて帰る」
「くそ、遅かったか!アイツはドクの頭脳が目当てだったんだ。人間の頭脳がね。」
くそっ、ドクがさらわれたとは!
これでドクの持っていたコマンドが一切使用できなくなりました。
……というかそれで進行できるとなるとドクっていらないのでは?
…うん、考えないことにしましょう。追跡です。
「前方に敵出現!おそらく、ドクを回収に来た母船と思われます!」
「肉眼で確認できます。特殊兵器を使用して外側の有機物だけを破壊します。」
おー、段取りがいいじゃないの。なんか慣れてきたんだねクルーたち。
「ただしランチャーは手動です」
……
……手動?
また嫌な予感が
まーさーかーそんなことないですよねー、一発外したら即終了だなんてそんなことないですよねー!
「……命中しました!成功です!」
あーよかった。艦長自らミサイル撃ちにいくなんてことがなくて。
(そして)
「というわけでわしは生還したというわけか。モテる男は辛いのぉー」
茶を飲みながら自分の死にかけた話をするのもどうかと…
「そうじゃなくて、お年寄りは大切にってこと!」
一同「あははははははははははっ」
おまえら笑い話にならねえよそれ
さて、この事件も一段落したので再び通常航行に戻ります。
……毎回こんなことばっかりだったら相当辛い。
(第14話に続く)
|