でも考えてみれば明確な目的地がなくなってしまったわけですから、

しばらくは宇宙をさまようことになりそうです。

「早く先へ進もうよ〜」

「先へ進むんじゃ！」

「次、次！」

次って…どこ？

そうしてさ迷っていると…

（ピンポーン）

「艦長！怪電波をキャッチしました！発信源は不明、短いフレーズを繰り返しています！」

「今モニターに出します！」

怪電波…？またやっかいな事に巻き込まれなければいいのですが…

「”君達にプレゼント”……？一体何のこと？みんな、注意して！」

うわっ、すっげー嫌な予感が

「長距離レーダーに接近中の未確認物体を補足！」

「艦長いかがいたしますか？」

ん？アイテムだったんでしょうか？とりあえず回収してみます。

（回収成功）

「艦長！今の回収物がメッセージの発信源です！すぐ調べた方がいいです！」

「よし、ドク、調べてくれ。回収物は第三倉庫だ」

「ふむっ、しばらく時間をくれ」

といってドクは部屋から出て行きました。回収物か……謎です。

謎と言えばドクは自分の座っていた椅子ごと移動していきましたがそれは見なかったことにしましょう。

……ん？待てよ。

ドクがいない…しかも穴埋めする人もいない。

今までドクに任せていたコマンドが全て使用不可能になったんですね。わぁ冒険要素。

仕方ないですね、待つしかなさそうです。

しばらくするとドクから通信が

「艦長、実は先ほど回収したモノを直接見せたいんじゃが…」

こんなこっそりと通信してくるなんて、何かあるんでしょうか。

怪しい臭いがプンプンしてきましたよ！

「これじゃよ艦長」

「こ、これは…ヒト！？…なっ！？ミルカ！ミルカじゃないか！」

「本人ではないがね！」

そう、そこにはクルーの１人、ミルカとうりふたつのヒトがいたのです。

「生きているのか？」

「ふむっ」

（ウィーン、ウィーン）

「乗務員は戦闘態勢をとってください。乗務員は戦闘態勢をとってください」

「艦長、敵艦が現れたようだ。どうするかね？」

選択肢が出現しました。

１．私がいなくても大丈夫だろう

２．すぐに戻らねば！

３．もっと良くカプセルを調べよう

２と３は明確な目的が現れていますが１の投げやりさは何？

ここはクルーを信頼して任せるとして、もっと良くカプセルを調べてみることにします。

「興味本位でクルーの士気をさげるもんじゃない。こいつは災いの元だ。捨てよう艦長」

…それでは敵を倒してからにしますか。

そうして戻ったブリッジは

なんか大変なことになってました

あのオンボロコンピューター（三郎）は「ノーコントロール、ノーコントロール」と叫び続け、

センドーは「何をやっても無駄です！操縦不能！」と慌てる始末。

「こちらWILL、ＵＨＫ（本部）応答してください！緊急事態です！」

通信も効きません。いったいどうなってしまうのでしょうか。

「艦長、どうしましょう？」

ううむ、これは大事な選択ですよー！慎重に選択肢を選ばなくては…

１．「サブロー！手立てはないか？」

２．「あきらめるなドーンと行こう！」

３．「もうあきらめよう」

１以外何を選べと…

ここまで投げやりになると本気で３を選択したくなりますが、我慢して２を選んでみます。

「目の前に敵艦出現、先制攻撃を受けます」

「完全ではありませんが反撃はできます！」

うう、厳しい戦いが想定できます。ここは辛抱です。

そうして現れた敵は

意外に弱かった

っていうか普通に反撃できるし。

操縦不能だったのでは…？

（１２話に続く）

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